旧JR奈良駅舎:改修完成 観光案内役で復活 ボランティア対応 /奈良

8月27日13時1分配信 毎日新聞

 ◇朱塗りの柱囲むイベントゾーンも
 昭和初期の近代建築として知られる旧JR奈良駅舎(奈良市三条本町)の改修工事が終わり、市総合観光案内所としてリニューアルオープンした。観光案内図を無料配布したり、ボランティアが相談に応じる。今後、荷物の配送サービスも始めるほか、来年7月にはオープンカフェも開店する予定。【泉谷由梨子】
 旧駅舎は国鉄時代の1934(昭和9)
年に主要部分が完成した。鉄筋コンクリート造でタイル張りの近代建築に寺院風の瓦屋根がついた和洋折衷様式。JR奈良駅の高架化などに伴い、取り壊しが検討されたが、住民らの保存運動もあり、市が保存活用することが決まった。
 04年5月に「曳(ひ)き家」工事で、駅舎を従来の場所から18メートル北東へ移動。07年には経済産業省の「地域活性化に役立つ近代化産業遺産」として認定され、国と市などが総工費約2億2500万円をかけて改修した。
 案内所は、市が市観光協会に業務委託。協会職員とボランティアの計5人が常駐し、年中無休で午前9時から午後9時まで運営する。内部のイベントゾーンには、平城宮跡の第一次大極殿正殿復原工事で作られた朱塗りの柱が納められ、コンサートなどにも対応できる。

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