全国児童画コンクール:県内4人受賞、喜びの声 応募37万点 /青森

第28回全国児童画コンクール(毎日新聞社・毎日小学生新聞・日本児童画振興会主催)で、応募作品37万2272点の中から、県内では文部科学大臣賞に山下陽太君(11)=青森市立金沢小5年▽最優秀賞(小学校高学年の部)に月舘智哉君(12)=八戸市立明治小6年=の作品が見事輝いた。また、毎日小学生新聞賞(同高学年の部)に佐井嶺介君(10)=八戸市立中居林小5年▽日本児童画振興会奨励賞(同高学年の部)に藤本凌君(10)=青森市立造道小5年=の作品が選ばれた。

 ◆文部科学大臣賞

 ◇「自信がついた」--青森市立金沢小5年・山下陽太君
 自由なテーマで絵を描く図工の時間に思い浮かんだのは、自宅の風呂に入る自分。風呂が大好きというわけではないが、「気持ちよくてリラックスできるのがいいな」と思った。

 風呂の壁に張っている日本地図や湯気、タイルの様子などを丁寧に再現。肩まで湯につかり、「あ~あったけ~」とつぶやく自分を想像した。笑顔で目を細めた表情が豊かで、特にまゆ毛や目はうまく描けてお気入りだ。

 受賞の知らせは、インフルエンザで学級閉鎖となった時、担任の先生から電話で知らされた。友だちには伝えられなかったが家族と喜び、「授賞式は緊張しそう」と晴れの日に思いを巡らしている。

 母まり子さん(49)は「絵が得意じゃなかったのでびっくり」。「お風呂からあふれるお湯がいいね」と作品の表現力を褒め、授賞式を楽しみにしていた。

 陽太君は絵で受賞するのは初めてで、「絵を描く自信がついた」と話している。今は絵を描くよりも、4年生から始めた野球に夢中だ。受賞して野球仲間にも褒められ、「これで威張れるかな」と自信の笑みをこぼしていた。【三股智子】

 ◆高学年の部最優秀賞

 ◇何色も重ね完成--八戸市立明治小6年・月舘智哉君
 夏休みに学級活動で行った魚市場の様子を描いた。「魚をさばくところとか、大勢の人でにぎわっていて印象に残った」という。

 市場は初めてで、わくわくした気持ちを表そうと「今まで以上に力を入れた」。こだわったのは、魚を本物のように描写すること。魚の顔など記憶があやふやな部分は、図鑑で確かめた。色は納得がいくまで何色も重ねた。完成した時は「自分でもよくできたなあ」と思った。

 サッカーと習字が好きで、将来の夢は「習字の先生」。絵を描くのは好きでも得意でもないという。でも、担任の初森真由美教諭は「授業でも写実的なところが上手」と評価。月舘君は受賞について「驚いたけど、うれしいと思った」と照れくさそうに話した。【喜浦遊】

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