産経新聞 9月11日(火)7時55分配信
4月に公立大学法人に移行した尾道市立大学(久山田町)で、法人化を記念するモニュメントが完成した。同大美術学科の学生のデザインを採用、制作も学生らが担当した。年内には学内に設置される。
モニュメントは生口島(瀬戸田町)産の御影石(高さ1メートル、直径90センチ、重さ約1・2トン)製。同大の理念に基づき「知と美」がテーマで、球を立方体が取り巻く形になっている。
同大美術科1年、服部愛さん(19)のデザイン。大学側が学生からデザインを募集したところ、72点の応募があり、選考委員会で最優秀賞に選ばれた。服部さんによると、「知と美」を立方体、球体の2つの異なる要素で表現。球体を巡るように延びた立方体に「探究と創造」の意味を込めたという。
制作は同学科の矢田部怜奈さん(19)、粟根夢咲さん(19)ら1~2年生有志7人が担当。8月初めから制作に着手し、1カ月がかりで完成。立体感を出すのが難しかったという。亀田良一・前市長からの寄付金50万円を活用、制作費や設置工事費に充てる。
服部さんは「採用されて恐縮していますが、後世に残るのでうれしい」。指導にあたった児玉康兵教授は「学生たちがデザインし、制作したことに意義がある。全国的にもユニークなものができた」と話した。