ガタガタの歩道 補修はいつ?

今にも外れそうなタイルが目に付くのは、区内久本3丁目付近の歩道。「カタカタ」と音が鳴り、段差や傷みが目立つ。人の往来が激しい溝の口駅周辺にはこのような傷みの目立つ歩道が少なくない。管轄する高津区道路公園センターでは、「穴が開いている」等緊急を要するものから補修を行っているという。

 今回問い合わせた歩道に関して、同センターは「今夏終わり頃をめどに補修を予定している。下地を補強しながら新しいブロックを並べていく」とのこと。

 傷みの激しい歩道の補修に関する相談や要望は同センターで随時受け付け、現地調査を行っている。

匠の学校、存続危機 県建設共同高等職業訓練校 業界低迷で生徒激減

若手職人が建築や板金などの専門技能を磨く「石川県建設共同高等職業訓練校」(金沢市北安江4丁目)が、運営の危機に立たされている。1964(昭和39)年に業界団体が設立した当時、223人を数えた入校者が今年度は5人に減り、命綱である県の助成も打ち切りの瀬戸際に。一方で、修了生が金沢城河北門の復元工事など高度な現場で活躍している実情があり、関係者は「匠(たくみ)の技や職人魂を伝承する場として存続させたい」としている。
 同校は、職業訓練法人「石川県建設協議会」が運営し、10~30代の若手職人が各事業所で働きながら通学している。建築、木工、板金、タイル、塗装の5科で中堅技能者を育成、これまでに1207人の修了生を送り出してきた。

 近年は、不況による建築業界の冷え込みで現場で働く若手が減っている上、少ない仕事を最低限の人数でこなしているため、仕事と並行して訓練校で学ばせる人的な余裕がない事業主が増えているという。生徒数は激減し、現在の在籍数は11人となっている。

 石川県の認定訓練校となっている同校は、運営費の2分の1を県の助成で賄ってきたが、近年は「各科の在籍数が5人以上」とする助成金の交付要件が満たせなくなってきた。

 現在、建築科は辛うじて5人が在籍するが、木工科は4人、板金科は2人で、塗装科とタイル科は休科となっている。

 同校が陳情を続けた結果、県は、現状では規定の人数に届かない学科にも助成を認めているが、「生徒不足が数年にわたって続けば、助成打ち切りの判断も出てくる」(労働企画課)とし、来年度以降も助成を受けられるかは不透明な状況だ。

 コンピューターでの製図や、木材加工の機械化が進む現在も、同校では、差し金など伝統的な大工道具を使って製図する「規矩(きく)術」など旧来の技法も基礎から教えており、中には河北門の復元工事に携わった修了生もいる。

 建築科の講師で、金沢城の各種復元工事の指揮を執った佐田秀造さん(58)は「(合理化が進む)昨今の現場では身につかないものもある。(伝統技法を)今から残していかないと大変なことになる」と指摘する。

 同校では、各事業所への入校呼び掛けを強める考えで、河村松一校長(67)は「わずかでも入校希望者がいる限りは存続し、金の卵を育てていきたい」と話した。

役立つ住宅情報:櫻井幸雄の住アドバイス 新規分譲ラッシュ

◇魅力的な物件、目白押し
 マンションの売れ行きが急速に回復するなか、首都圏では夏に向けて供給ラッシュというべき状況が生まれている。

 駅に近い大規模、再開発エリアの超高層など注目物件が目白押し。気になるのはその価格……だが、調べてみると「結構抑えられているなあ」というのが私の印象だ。分譲物件が増えたため、価格を上げればそっぽを向かれそう。だから上げられない。低い価格水準のままだが、短期間に売れるのであればそれでよしとする不動産会社が多い。それが、価格が抑えられている理由だろう。

 つまり、この夏、新規分譲されるマンションは数が多いだけでなく、魅力的な物件の比率も高いわけだ。一例をあげよう。

 川崎市内で新規分譲される「パークホームズグランファースト」は三井不動産レジデンシャルが売り主となる“駅近”の大規模マンションだ。

 建設地は京急大師線・鈴木町駅が最寄りで、同駅から徒歩1分。敷地の隣がイトーヨーカドーとなるため、買い物も徒歩1分という便利な場所である。ちなみに、鈴木町駅は川崎まで2駅5分となるため、品川まで13分、横浜へも11分という所要時間となる。

 総戸数は303戸。15階建ての高層棟と7階建ての中層棟で構成され、建物は約5700本の樹木で囲まれる。そして、敷地内に託児所を備え、駐車場設置率は約89%。その駐車場の使用料が月額3000円からになる予定など、注目点が多い。

 住戸内の設備も充実しており、IHクッキングヒーター、エコキュートの次世代オール電化システムを採用。ディスポーザー、食器洗い乾燥機、そしてキッチン天板(大理石)一体型カウンターを標準設置する。窓は二重サッシもしくはペアガラスサッシで、外壁はタイル張りとガラス面が多い構成。エントランスロビーは十分な広さを確保するなど、しっかりとつくり込まれている。

 それでいて、価格は2800万円台から(約58平方メートル)。70平方メートルクラスの3LDKでも3400万円台からの設定となっており、住戸バリエーションも豊富だ。

 低金利の現在、3400万円の住戸を全額ローン、35年返済・ボーナス併用なしにしても、毎月の返済金は10万円前後におさまる。毎月の管理費と修繕積立金、それに駐車場使用料を加えても、「今払っている家賃より安い」という家庭が多いはずだ。

 6月から始まった事前案内には30歳前後の若い夫婦から、シニアの2人暮らしまで幅広い層が集まっている。価格の手ごろさと、便利な立地が支持された結果だろう。(住宅ジャーナリスト

刺しゅうや陶芸…塩屋の洋館で20人の工芸作品展

神戸市垂水区のJR・山陽塩屋駅近くに立つ明治時代の洋館「旧グッゲンハイム邸」で17日、20人の作家の作品を集めた「不思議なお部屋展2」が始まった。刺しゅうや陶芸、木工など多彩な作品が、海を見渡せるレトロな建物で楽しめる。

 1909年に建てられたとされる同邸は、地元のステンドグラス作家が買い取り、ギャラリーとして使っている。今回は神戸を中心に京都やフランスの作家が出展し、販売もしている。

 北区のガラス職人杉本昌広さん(39)は、サボテンの寄せ植えを手掛ける孝裕子さん(39)、靴職人の村岡映里さん(30)=いずれも明石市=と合作。さびた鉄とタイルで作った棚に寄せ植えと靴が飾られ、訪れた人たちの注目を集めていた。

 海を望むバルコニーにはカフェも設けられ、加古川市米田町の主婦宮永光子さん(50)は「電車から見える建物なので気になっていた。すてきな空間ですね」とうっとりした表情で話した。

 20日午後2時からは、障害のある人たちがピエロを演じるパフォーマンスやジャズライブ、子ども向けのワークショップなどがある。

 21日まで、無料。午前10時半~午後7時(最終日は同5時まで)。同邸TEL078・220・3924

(直江 純)

別府八湯・名人への道:/73 鶴の湯(鶴見) /大分

◇開放的な草原の湯
 鶴の湯は、福岡の実家に住む父(70)が「一度入ってみたい」と言い続けてきた。泊まりがけで遊びに来たのに合わせ、筆者の長女日向子(5)も連れて3人で出かけた。

 春の「火まつり」で知られる扇山(792メートル)の山すそにあるどこまでも開放的な温泉だ。長年通い続ける市内の男性ファン(65)がここを見つけたのは約30年前。山歩きの最中に道に迷い、谷川沿いに下る途中で偶然、見つけたという。横には大人が4~5人入れるほどの穴があり、さっそく入浴した。やや熱めだが、湯加減もいい。以来、毎月1~2回、夜道をかき分けて出かけた。

 知人と共にスコップとツルハシで穴を掘って湯船を広げ、小さな脱衣所も建てた。さらに、別のグループが、湯船の底にタイルを張ったり、コンクリートのベンチを作ったりし、少しずつ快適な空間に変わっていった。

 父は念願の入浴を果たし「気持ちいいねぇ」と大喜びだ。常連男性が温度計で測ると、湯温は45度。だが、肌ざわりが柔らかい硫黄系の湯だからか、湯温はもう少し低く感じる。日向子も「熱い」と言いながらも、しっかりと湯につかっている。肌が弱い長男裕紀(1)にも良さそうだ。そんな話をしたら、日向子にズバッと切り捨てられた。

 「ゆう君はこんな熱い湯には入れんちゃ」【祝部幹雄】

==============

 ◇鶴の湯(鶴見)
 鶴見霊園を登り切った草原に湧き出す究極の秘湯。ほのかな硫黄臭を持つ45度前後の湯が湧(わ)き出す。雨が少ない11月末~2月には熱くて入れなくなることもある。温泉道スタンプは、入浴風景を写真撮影し市観光協会0977・24・2828へ持参して押してもらう。入浴無料。

役立つ住宅情報:ハウジング・ミニ情報 壁飾りで上品さを演出--旭トステム外装

外装建材総合メーカーの旭トステム外装(本社・東京都江東区)は、住宅用の壁面装飾品「壁飾り」「妻飾り」の新商品を発売した。

 「フリー壁飾り 枠タイプ1・タイルセット」(写真、7000~1万1000円=運搬費・施工費・消費税別)は、アルミ製の枠だけで飾ったり、2種の花の模様のタイルと自由に組み合わせて、個性的な外壁に仕上げることができる。

 アルミ製の「妻飾りモデル1・2・3」(2万1000円=同)は、植物の葉などをモチーフにした3種のデザインで、壁面やバルコニーを上品に演出する。問い合わせは、同社サービスデスク(0570・001・117または03・5638・5111)。

毎日新聞 2010年6月10日 東京朝刊