9月2日17時7分配信 紀伊民報
和歌山県串本町の新病院建設に関する病院対策特別委員会が1日に開かれ、実施設計の見直しを委託した業者から、当初の実施設計から約3億3000万円縮減できるとする案が出たと報告があった。町は、9月議会で実施設計の変更予算を計上する。
田嶋勝正町長の「新病院建設については、できるだけ費用を縮減し、将来負担を少なくしたい」との方針に基づき、すでにある実施設計について、別の業者に委託して審査とコスト縮減案の作成を求めた。委託料は682万円。
見直しにあたっては、構造を大きく変えないことや、病院スタッフが協議して決めた事は変えないことなどを条件にした。縮減案によると、原設計が33億5548万円のところ、見直しで30億2524万円になるとの結果が出た。
例えば建物では玄関のひさしを簡略化したり、外壁のタイルを吹き付けにしたり、廊下の床シートをより低価格なものにしたりしている。設備では、ガス空調を電気空調に変えたり、排気ダクト設備を整理・合理化したり、窒素ガスの消火設備を消火栓に変えたりしているという。
町は「原設計をベースにして、縮減案に沿って見直しをしていきたい」と話している。現在、病院工事は造成がほぼ終わっており、早ければ来年3月に建物に着工し、2011年度中の開院を目指している。