緩和ケア病棟を新設 県立多治見病院、末期がん患者ら対象に

2010年3月に完成する多治見市の県立多治見病院新病棟の全体像が、明らかになった。既存の診療科を移転するほか、県内の公立病院では初の緩和ケア病棟や、ホテルの一室のような特別室(VIPルーム)を新設する。

 08年に着工。免震構造8階建て、延べ2万7347平方メートル。病床数は460床で、既存の病棟と合わせて627床。現在の許可病床数より54床減少となる。

 1階は解剖室、化学療法室、レストランが入る。2階は、リハビリ室以外は職員スペース。3~8階は各科の病室が移転。7階には、応接セットやシャワーなどを完備した「特別室(VIPルーム)」を設ける。屋上は池を設け庭園風。外壁に太陽光を反射し、ヒートアイランド現象を抑制するタイルを使用した。

 休止中の精神科病棟は新病棟3階に移し、再開する予定だったが、20人の看護師確保のめどが立たず、10年度いっぱいは休止のままに。末期がん患者らを対象にした緩和ケア病棟(新病棟8階)は、専門の医師がまだ採用できていないが、舟橋啓臣院長は「緩和ケアは必ず始める」と話している。

 (志村彰太)

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