上海万博の韓国館はハングルでいっぱい

「ハングル」が中国上海万博韓国館の主人公を担う。

チョ・ファンイクKOTRA社長は21日、ソウル廉谷洞本社で記者懇談会を開き「李御寧中央日報顧問の助言により、ハングルをモチーフとした韓国館を作った」とし「幾何学的な特性が立体的に表現された多くのハングル字母を建物の外壁に、在米設置芸術家カン・イクチュンさんが直接書いた字を内壁に配置した」と説明した。チョ社長は「字母が結合し、多様な模様と音を作り上げるハングルが疎通と融合を強調する今回のエキスポでいちばん韓国的なものと通じる」と付け加えた。KOTRAは来月1日に開幕する上海万博で韓国館を運営する。

韓国館外壁には発光ダイオード(LED)4万2000個が設置され、夜になればハングル字母がより際立つ。内壁デザインはカン・イクチュンさんが担当した。カンさんは字一つひとつを直接手で書いて色を塗った3万8000個のタイルを内壁に付けた。

韓国館は上海万博団地のA区域に位置する。192参加国のうち主催国である中国を除き最大の7684平方メートル規模だ。1階は門戸が別にない柱の形式で作った。観覧客が誰でも四方から歩いて来て入れる空間だ。ここにはソウルを300分の1に縮小した象徴物が設置されている。北漢山、南山、漢江が調和している。1階では万博が開かれる184日(5月1日~10月31日)間の韓国の伝統公演とビーボーイ公演などが毎日行われる。

2階は7展示区域に分けて運営する。それぞれ韓国の文化、自然、人間、技術、調和、麗水万博、韓中友好を示す。先端グラフィック技法である拡張現実(AR)技術を活用し、ソウル清渓川の復旧以前と以後の姿を3D(立体)映像で再現する。中国で韓流熱風を主導するダンスグループ東方神起のユンホが出演した映像物も流す。

クァク・ドンウンKOTRA海外マーケティング本部長は「韓国館の運営を通じて国家ブランドを高め、中国で韓流をもっと強化する契機にする予定」と述べた。

広島に「MOSDO」1号店-ミスタードーナツとモスバーガーがコラボ

 ミスタードーナツとモスバーガーのコラボ店「MOSDO(モスド)」1号店が4月23日、イオンモール広島府中ソレイユ(安芸郡)1階にオープンする。

 ダスキン(大阪府吹田市)とモスフードサービス(東京都品川区)が資本提携業務の一環としてオープンする「モスド」ブランド1号店は、「広島県内で最大級の集客力」を誇る巨大SC内にオープン。店舗は、両ブランドの持つ「温かみ」をベースにコラボによって生まれる「ワクワクドキドキ感」を表現するため、「自然共生型未来空間」をテーマにデザイン。店舗面積は約58坪、白を基調に水をイメージしたモザイクタイルや花びらをイメージした赤いいすをそろえる店内の席数は68席。

 メニューは、ミスタードーナツとモスバーガーで販売する既存商品に加え、ハンバーガーとドーナツ、ドリンクがセットになる「MOSDOセット」(580円)や温かいドーナツに冷たいラクトアイスを乗せた「ドーナツパフェ」(262円)、広島銘菓もみじまんじゅうをイメージしたスポンジケーキのような食感が特徴的なもみじまんじゅう風ドーナツ「もみド」(126円)、MOSDOセットにも組み合わせることができる「具だくさんミネストローネ」「モスのミモザサラダ」(以上320円)のオリジナルメニューを用意。「MOSDOセット」のドリンクはミスタードーナツとモスバーガーから選択できる。

 オーダーは、店内に設けるミスタードーナツの商品を販売するショーケースとモスバーガーのカウンターでそれぞれ受け付け、コラボセットメニュー「MOSDOセット」のみ双方のカウンターから注文できる。

 新商品のターゲットは20~40代の女性やファミリーなど幅広い層を意識。月間売り上げ1,300万円を目指す。両社では今後、1号店に当たる同店で、「モスドブランドの確立のため、さまざまな検証を行い、将来的な全国展開の実現を目指す」としている。

 営業時間は10時~23時。

山口智子 BSフジで「美の巡礼」 「形から謎を解く楽しさ」

かつて1980~90年代にかけ、トレンディードラマに引っ張りだこだった女優の山口智子。近ごろはドラマを離れ、美術や工芸をテーマにしたドキュメンタリー番組で見かけることが多い。BSフジで24日に放送される開局10周年記念番組「okaeri 山口智子 美の巡礼」(午後10時)では東欧のハンガリーを旅し、街角に息づく伝統美を伝えている。

 「現地の言葉が分からなくても、装飾や文様から何かを読み取ることができる。その謎解きが楽しいんです」と美術ドキュメンタリーの魅力を語る。4年ほど前、ゴッホの絵画を探るドキュメンタリー番組に出演したことをきっかけに、美術に目覚めた。「そのとき、いかに日本の職人技が優れているかを感じたことで、表面的なものより、五官で感じられるものの勉強を始めるようになりました」と振り返る。

 「自分には一生、二生、三生、四生、五生をかけても知り尽くせないことがあると思うだけでも楽しくなる」という。人一倍強い好奇心を満たそうと、旅を続けてきた。

 やがて、言葉ではなく形そのものからいろいろなものが読み取れる文様や装飾に興味を持つようになったと明かす。「歴史の流れの中に自分がいることを感じ、ゆるやかな気持ちになれるのもいいですね」

 今回の番組の舞台、ハンガリーは、東のアジアに根ざしたエキゾチックな文化と、西のヨーロッパの伝統文化が出合う場所。「2年前に訪ねたのですが、タイル装飾や天井などいろんな模様にあふれていて、好奇心を刺激された。東西の文明が融合した現地の職人らの美的センスの高さに驚きました」と話す。

 番組では、美術文明史家の多摩美術大教授、鶴岡真弓さんと共演。19世紀末に花開いた美術様式のアールヌーボーに注目し、「ハンガリーのガウディ」と呼ばれる建築家、レヒネル・エデンの足跡などを訪ねた。

 今後はドラマへの本格復帰も待たれるが、「面白い企画があればいつでも飛び込みたい」と話す。美術ドキュメンタリーと出合ったことをどう女優人生に生かすのか、これからの活動から目が離せない。(村上智博)

松山の旅館 地元色全面に改装

松山市道後湯月町の旅館「道後夢蔵(ゆめくら)」は、一部客室と宿泊者用の会席料理店を17日、リニューアルオープンする。砥部焼製のインテリアや食器をふんだんに取り入れ、地元色を前面に打ち出した。
 同旅館はホテル運営エイトワン(松山市、大籔崇社長)が経営。鉄骨5階建て延べ床面積約827平方メートルで、会席料理と旅館を組み合わせた和風オーベルジュ(宿泊付きレストラン)として2006年にオープン。今年2月から全7室の客室のタオルを今治タオルに統一するなど、地場産品導入を進めている。
 今回改装したのは3階の全3部屋。砥部町の陶彩窯、ヨシュア工房、スギウラ工房の三つの砥部焼窯元が、部屋の名前「花」「竹」「風」をモチーフに、洗面鉢や、置き物、照明器具などを製作。浴槽には砥部焼タイルを何千枚も使用するなど、芸術感あふれる雰囲気となっている。

元床屋で公開制作展

横浜橋通商店街から路地を入ると、築52年の木造の一軒家がある。元は床屋だったこの家は、画家や音楽家らがアトリエを構える「横浜橋アートピクニック トコ」(横浜市南区)。25日まで開かれている展覧会は、生活感にあふれたこの場所で絵画がうまれる過程も見せる試みだ。

 公開ドローイング制作展をしている小田富美子さん(28)は、多摩美術大出身の画家。2008年12月、トコの誕生と同時に2階にアトリエを構えた。専門の油絵制作は一人の方が集中できる。しかし最近、だれかとの接触で自分の内面が見えると気付いた。クレヨンや鉛筆で描く開放的な作品づくりにも興味が出てきたという。

 「活気ある商店街に近く、演劇関係などいろんな人が始終出入りして、ここは人の気配が濃い。場所って、ものづくりに影響します」

 床屋時代の名残で、外壁はタイル張り。通行人の目の高さに横長の窓がある。近所の小学生が壁にボールをぶつけてくるし、窓からおじさんがのぞき込む。そんなだれかの存在自体が刺激だという。

 油絵3点のほか、会期中に絵を描き足し、オブジェを加え、最終日まで刻々と展示が変わっていく趣向。24日はダンスと絵画制作の“共演”もある(午後6時から、ドリンク付き千円。問い合わせはトコ=045・516・9751)。展覧会は無料、正午から午後7時まで。月曜休み。

 20年以上空き家だったトコは、「アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)」の芸術不動産事業の最初の事例だ。ACYは横浜市と市芸術文化振興財団の共同運営で、空きが目立つ関内周辺地域の不動産物件を創作の場に転用する事業を手がける。現在は、同市中区長者町の歓楽街の真ん中にある古い雑居ビルの再生に取り組んでいる。

 老朽化などで商業利用が難しくても、アーティストには関係なし。芸術とは無縁の環境が、新しい試みを促す効果もあるようだ。

(織井優佳)

国際宇宙ステーション:山崎さんと野口さん、共同で物資搬入

 【ジョンソン宇宙センター(米テキサス州)奥野敦史】米航空宇宙局(NASA)は米中部時間9日(日本時間10日)、国際宇宙ステーション(ISS)に入った山崎直子宇宙飛行士(39)が、長期滞在中の野口聡一宇宙飛行士(44)とともに、物資搬入を行う様子をNASAテレビなどで公開した。

 山崎さんは物資移送責任者(ロードマスター)として野口さんと作業に着手。スペースシャトル「ディスカバリー」で運び、ISSに設置した大型コンテナ「レオナルド」から、大きな実験用冷凍冷蔵庫などを慎重に運び、日本実験棟「きぼう」に取り付けた。

 NASAによると、今回はディスカバリーから約7・6トンの物資をISSに運び入れ、実験サンプルやごみなど約3・4トンを地球に持ち帰るという。この日は山崎さん、野口さんとアレン・ポインデクスター船長(49)らで乗組員の新しい個室など物資の約11%を運び終えたという。

 ◇シャトル帰還、19日夜に延期
 一方、NASAは、山崎さんが乗る「ディスカバリー」の地球帰還を1日延期し、ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)への着陸予定を日本時間19日夜に変更すると発表した。シャトルは打ち上げ直後、映像など高速大容量通信などに使われるアンテナに不具合が発生。シャトルから画像などを地上に送れなくなっている。

 通常、シャトルはISSから離脱後にカメラなどで機体の耐熱タイルの損傷をチェックし、データを地上に送って精査してから大気圏に再突入する。しかし今回はシャトルから送信できないため、ISSにドッキングしたまま検査。データ送信後にISSから離脱するため、帰還を1日遅らせるという。

わが家の「紅白ごはん」

 わが家の毎日の食卓は、日本とスペインの食が融合した「和西食」である。日本人のわたしより、ルイスのほうが「ご飯とお味噌汁」を食べたがるから、独特の組合せになる。ただし、和西のどちらも「正統料理」とはとても言えない。したがって、「なんちゃって」が頭につく。

 たとえば、昨日のお昼ごはんは、手巻き寿司、あさりのお味噌汁、トルティージャ(ジャガイモとタマネギ入りの卵焼き)、きゅうりと茸のナムル、人参サラダに赤ワイン。寿司ネタは、アボガド、スモークサーモン、キュウリ、羊のチーズとヤギのチーズ、ハモン(豚モモ肉の塩漬け生ハム)、セシーナ(牛モモ肉の塩漬け生ハム)など。前の晩、ルイスの妹カップルが来ていて、晩ご飯をいっしょに食べたので、そのときの残飯整理である。今回は奮発して、すし飯に日本の上等のお米を使ったけど、普段はスペインのお米で十分。米酢の代わりに、家にあるワイン酢やリンゴ酢を使う。

 あるもので工夫するよう、子供の頃から言い聞かされて育ったわたしは、普段、取り寄せなどをせずに、このあたりで買えるもので済ませるようにしている。ありがたいことに、米、醤油、味噌などは、この田舎町でも手に入る。豆腐は、手作り豆腐の名人であるオトーサンこと、故M子さんのご主人にいろいろ教えていただき、いっとき自分で作っていたこともあった。が、中華料理屋で分けてもらう自家製豆腐がまあまあいけるので、買う手軽さに負けてしまった。

 だし用の鰹節や昆布の調達は、さすがにこのへんではちょっとムリ。だし昆布はマドリッドでかなり大きなものを買ったので、当分持つ。また、インスタントのだしの素をなぜか人様からよくいただき、自分では一度も買ったことがないのに、切らしたためしがない。
だしの素にちょっと飽きてきたとき、重宝するスペイン食材が、チョリソ(豚の腸詰め)やハモン、アンチョビー(塩蔵カタクチイワシ)。ほんのちょっぴり使うだけで、いいだしが出る。ハモンをさいの目に切ったものは、焼豚がわりとしてチャーハンの具にぴったり。チョリソ入りのお味噌汁は、言うなれば「スペイン風豚汁」。オリーブオイル漬けアンチョビーは、インスタントいりこだしより味がぐっと深まる。どちらも油分が多いからお味噌汁が冷めにくく、口当たりもよくなって、特に冬は活躍する。

 入手が難しいのは酒類扱いのみりんくらいか。これだけは、マドリッドに帰省したときに、友人の日本食材店で買っている。

 そんな貴重品のみりんなので、代わりによく使うのが、糖度の高いマラガの地酒、マラガワインである。よく知らずにマラガワインをお土産に買って帰り、上戸の友人にプレゼントしたらあまり喜ばれなかった、という話をたまに聞く。マラガワインはかなり甘口で、そもそも食事中に飲むワインではない。食前酒、あるいは食後のデザートワインとして、シェリーグラスよりもさらに小さいグラスで少量いただくものである。地元の人は、お菓子に使ったり、アイスクリームやフルーツにかけたりもする。肉汁といっしょに煮詰めてこくのあるソースにするなど、高い糖度を生かした料理にも使われる。いわば、葡萄みりん。

 ルイスもわたしも、食事にはお酒が欠かせない。スペインでお酒といえば、やはりワイン。ワイン、ワインってカタカナ英語で呼ぶけれど、要は「葡萄のお酒」。お米の日本酒、大麦などのビールと同じ、醸造酒である。スペインを代表するお酒だから、日本酒ならぬ西酒と言える。日本各地に地酒があるように、スペイン各地に、個性的な葡萄酒がある。スペイン国内で行っていないところはまだまだたくさんあるけれど、お酒での各地めぐりはずいぶん味わわせてもらっている。これもルイスのおかげさま。

 白やロゼ(スペイン語は「ロサード」)も飲むけれど、たいていは赤。はじめこそ、ごはんとの組合せにちょっぴり違和感はあった。それがいまでは、ごはんの白と葡萄酒の赤というめでたい紅白の彩りが、食卓の日常風景になっている。

 ところで、ワインはスペイン語で「ビノ」。この「ビノ」という単語、動詞「来る」の過去形と発音もつづりも同じである。

 マラガ市内に、マラガワインだけを10種類以上、樽で置いている、1840年創業の立ち飲み屋がある。昔ながらの量り売りもしている。この店の壁に、タイル製のこんなダジャレ標語が飾ってある。

「せっかくこの世に生まれて来た(ビノ)のに、酒(ビノ)も飲まんやつは、いったいなんのために生まれて来た(ビノ)んや」

 ほんまに。わたしはいつもそう思っていっぱいひっかけ、生まれて来たありがたさをお酒とともに五感で味わっている。

 はるばるスペインに来た(ビノ)のに、スペインのお酒(ビノ)を飲まへんなんて、なんのために来た(ビノ)んかわからへんもん。(齋藤慎子)

元レッドスキンズQB、レイダースにキャンベル獲得を進言

ワシントン・レッドスキンズの元クォーターバック(QB)ジョー・サイズマン氏が、古巣レッドスキンズでドノバン・マクナブの加入によって正QBの座を失ったジェイソン・キャンベルについて、オークランド・レイダースが獲得すべきと勧めている。

 ラジオ番組に出演したサイズマン氏は、2007年ドラフト全体1位指名のジャマーカス・ラッセルがここまで期待外れに終わっているレイダースは新しいQBを補強すべきと進言。「もし私がレイダースの一員だったら、(レッドスキンズGMの)ブルース・アレンに連絡を取ってジェイソン・キャンベルの獲得交渉を行う。なぜなら、ジャマーカス・ラッセルはNFLで活躍できるQBではないからだ」と語った。

 さらにサイズマン氏は、ラッセルについて「パスは正確性を欠き、そもそも太りすぎだ」と痛烈に批判。そして、「強肩のQBを起用するのが、昔ながらのレイダースのスタイルと言う人がいる。ジェイソン・キャンベルは、そういう人の要求に応える全てを備えている」とキャンベルを高く評価した。

山崎さん今夜宇宙へ 娘の優希ちゃん「ワクワクする」

日本人女性2人目の宇宙飛行士、山崎直子さん(39)が乗る米スペースシャトル・ディスカバリーが米東部時間5日午前6時21分(日本時間同日午後7時21分)、打ち上げられる。準備は順調に進んでいる。今回の飛行で国際宇宙ステーション(ISS)滞在中の野口聡一さん(44)と、初の日本人2人の宇宙滞在が実現する。シャトルは今年退役の予定で日本人の搭乗は最後になる。

 打ち上げ地のケネディ宇宙センターでは4日朝、発射台上のシャトル周囲の整備用の構造物が取り払われ、シャトル・ディスカバリーが姿を現した。同日夜には燃料の注入が始まった。

 4日午後には、同センター近くのレストランで、山崎さんの家族が主催する記念パーティーが開かれた。日本から駆けつけた山崎さんの学生時代の友人や星出彰彦飛行士(41)ら約200人が参加した。隔離された施設にいて参加できない山崎さんに代わって、等身大の写真が用意され、参加者は並んで記念の写真を撮った。

 会場には応援の寄せ書きや色紙が用意され、「宇宙で立派な仕事ができるよう、がんばりたい」と話す山崎さんのビデオメッセージが流れた。

 山崎さんの長女・優希(ゆうき)ちゃん(7)は、宇宙へ行きたいという母の夢がかなうことを、自分のことのように喜んでいる。「ワクワクする。宇宙から帰ったら、ママとまたじゃんけんをして遊びたい」と目を輝かせた。

 夫の大地(たいち)さん(37)によると、4日朝に山崎さんと打ち上げ前の最後の対面をした。「今までよくがんばってきた。2週間、悔いのないように、思う存分楽しんで」と声をかけると、「どうもありがとう」と応じたという。

 大地さんは「あとは無事に打ちあがることを祈るばかりです。本当にこれまで長い間、訓練おつかれさまと言いたい」と話した。

 山崎さんは1996年に東京大大学院修士課程(航空宇宙工学)を修了、当時の宇宙開発事業団に入り、99年に宇宙飛行士の候補に選ばれた。それから10年以上。千葉県松戸市に住む母親の角野喜美江さん(67)は「親としてかかわってきて、よく緊張感を持続して訓練を受けてきたと思う」と話した。

     ◇

 高度約400キロを周回する国際宇宙ステーションには4日、米航空宇宙局(NASA)の女性飛行士トレーシー・コールドウェルダイソンさんら3人がロシアのソユーズ宇宙船で到着した。

 この後到着するディスカバリーには、山崎さんのほかステファニー・ウィルソンさん(43)とドロシー・メカフリンデンバーガーさん(34)も乗り組み、史上初めて女性4人が宇宙に滞在することになる。山崎さんは「宇宙で4人そろうのが楽しみ」と話す。

 初の女性宇宙飛行士、旧ソ連のワレンチナ・テレシコワさんが1963年に2日間滞在して「私はカモメ」という言葉を残してから半世紀近く。日本人では向井千秋さん(57)が94年と98年にシャトルで科学実験などをした。

 NASAのまとめでは、これまで約50人の女性が宇宙飛行を経験。アイリーン・コリンズさん(53)ら2人はシャトルの船長も務め、ペギー・ウィットソンさん(50)はISSに6カ月間長期滞在して司令官も経験。女性が活躍する場は確実に広がっている。

 女性は無重力で骨が弱りやすいなど、医学的に少しハンディがあるが、山崎さんの健康管理を担当する松本暁子医師は「2、3年かかる火星往復などでは問題かもしれないが、2週間程度では関係ない」という。山崎さんも「仕事内容や訓練に差はなく、男女は一つの個性でしかない」と話す。宇宙にファンデーションやクリームなどの化粧品を持って行く。

 ディスカバリーのアレン・ポインデクスター船長(48)も「女性3人もプロ、男性4人もプロ。我々はとてもよいチームだ」と話す。

 山崎さんは今回の飛行で、実験用の機材などの物資を運ぶ責任者「ロードマスター」を務める。日本の実験棟「きぼう」で使う冷蔵庫なども運び込む。ロボットアームを操作して、シャトルの耐熱タイルなどに傷がないかを確認する仕事もする予定。(山本智之、勝田敏彦=ケネディ宇宙センター〈米フロリダ州〉、園田二郎)

西鉄「紫駅」あす開業

西鉄天神大牟田線の二日市と、朝倉街道の間に新しく「紫駅」が完成し、あすの開業を前に竣工式が開かれました。

筑紫野市紫の西鉄天神大牟田線紫駅の構内ではけさ、竣工式が開かれ、関係者が新しい駅の完成を祝いました。

天神大牟田線では18年ぶりの新しい駅となる紫駅は、西鉄二日市駅と朝倉街道駅の間にあり、JR二日市駅へもおよそ300メートルと歩いて行ける距離です。

駅舎の前に、風力と太陽光を利用した発電装置を設置しているほか、LED照明や、リサイクル材を使ったタイルを活用するなど、環境に配慮したつくりになっています。

停車するのは普通列車だけですが、平日で上下合わせて200本あまりにのぼります。

周辺には住宅街が広がっているほか、私立高校もあって、西鉄は一日あたりおよそ6600人の利用客を見込んでいます。

紫駅は、あすの始発から開業します。