シュルツ博物館ボランティアがスヌーピー解説

12月14日12時32分配信 中日新聞

 鈴鹿市出身の芸術家大谷芳照(よしてる)さん(50)が墨絵で描いたスヌーピーの作品を集めた「スヌーピーの世界展」(中日新聞社など主催)が開かれている同市庄野羽山のイオンモール鈴鹿「ベルシティ」の会場で13日、作品解説があった。「スヌーピーは世界一有名なビーグル犬」といった解説に来場者が聴き入った。14日もある。(酒井直樹)
 解説者は、主婦小野寺美樹さん(49)=埼玉県。スヌーピーが登場する漫画「ピーナッツ」の作者の故チャールズ・M・シュルツ氏(1922-2000年)を記念した米国のシュルツ博物館で、公認ボランティアとして活動している。
 大谷さんがシュルツ氏から「Yoshi(よし)」と呼ばれていたことや、きっかけは「15年前に仕事で知り合ったが、互いにアーティストとして認め合う仲になった」と説明。飼い主の男の子チャーリー・ブラウンを題材に伊勢型紙の技法を取り入れた作品や、ビー玉で組み立てたスヌーピーなど、会場に展示された独創的な作品の数々を解説した。
 “ミニチュア版”の前では、6年前に開館したシュルツ博物館に展示されている高さ約7メートル、幅約5メートルのタイル壁画にも言及した。
 14日も小野寺さんが午前11時、午後2時から「ピーナッツ・ギャング・ツアー」と銘打って解説する。
 22日までの期間中、大谷作品をあしらったTシャツやタオル、図録、ノートなどを即売もしている。

文化審答申:県内から新たに3カ所11件、国有形文化財登録へ /兵庫

12月13日16時0分配信 毎日新聞

 ◇「旧松山家住宅」「武庫川女子大甲子園会館」など
 国の文化審議会(石澤良昭会長)が12日に文部科学相へ答申した国登録有形文化財で、県内からは、芦屋市打出小槌町の「旧松山家住宅」、西宮市戸崎町の「武庫川女子大学甲子園会館」(旧甲子園ホテル)、姫路市網干区余子浜の「加藤家住宅」の3カ所11件が選ばれた。登録されれば県内の国登録有形文化財(建造物)は106カ所380件となる。
 ◇伊ルネサンス邸宅風の意匠--旧松山家住宅
 旧松山家住宅の美術品倉庫だった松濤(しょうとう)館は、1930年に完成した。鉄筋コンクリート造り2階建てのイタリア・ルネサンス邸宅風の意匠が見られ、大阪市内の銀行を移築したと伝えられる。
 ◇関西の本格的ホテルの先駆け--武庫川女子大甲子園会館
 武庫川女子大学甲子園会館(旧甲子園ホテル)は、鉄筋コンクリート造りで地上4階、地下1階。近代建築の巨匠といわれる米国人建築家、フランク・ロイド・ライトの弟子だった遠藤新の設計で1930年に完成し、関西の本格的なホテルの先駆けとされる。素焼きのタイルによる洋風の外観と和洋を組み合わせた客室など、和風の意匠も見られる。
 ◇重厚な外観を備えた大型民家--加藤家住宅
 加藤家住宅は、入り母屋造りの木造平屋建て一部2階建ての主屋(しゅおく)が1862年に完成。重厚な外観を備えた大型民家。【岩嶋悟】
〔阪神版〕

スペイン伝統のタイル作りを体験-自由が丘のギャラリーでワークショップ

12月10日12時16分配信 自由が丘経済新聞

 自由が丘北口駅前にあるギャラリー「アートフォーラム ワンズ 自由が丘」(目黒区自由が丘1、TEL 03-3718-7300)で来年1月18日、スペインタイル・陶芸工房「西美里愛(セビリア)」によるスペインタイルのワークショップが開講される。

 「西美里愛」は、スペイン・セビリアで知り合った陶芸家MomiさんとIkuさんの日本人女性2人が2006年に立ち上げたスペイン陶芸・タイルショップ。通常Ikuさんはセビリアに、Momiさんは横浜に活動の拠点を置き、ウェブショップでの販売をメーンに国内で作品展なども開催している。

 今回のワークショップは、スペインでは店の看板や外壁など日常生活の一部として親しまれている「スペインタイル」を広く知ってもらいたいと企画したもの。当日は2人が、スペインタイルの魅力や現地のエピソードなどを織り交ぜながら指導する。

 講座では、素焼きしたタイルの上に鉛筆や色顔料を混ぜた車用オイルで図柄を描く「クエルダ・セカ」と呼ばれるセビリアの伝統的な技法を用いたタイル作りに挑戦する。素材は15センチ四方のタイルで、表札や壁掛け鏡、コースターなどにアレンジすることができる。

 「スペインタイルの魅力は、その鮮やかな色彩。初めての方にもわかりやすく指導するので、タイル作りの楽しさを体験していただければ。プレゼントやご自宅のインテリアとしてオリジナルタイル作りに挑戦してほしい」(Ikuさん)。

 当日は、スペインタイルを使った時計や温度計などのインテリア小物、スペイン陶芸による器など「西美里愛」の作品展示も行う。

 開講時間は14時~16時。受講料は3,500円(材料費1,000円、焼成料500円別途)。定員15人。申し込みは「西美里愛」ホームページから。

歩けば発電する「発電床」、改良型をJR東京駅で実験

12月3日8時58分配信 ITmediaニュース

 JR東日本は12月10日から、「発電床」の改良版を使った実証実験をJR東京駅で2カ月間にわたって行う。乗降客が歩くことで発電し、将来は自動改札機や電光表示器などへの利用を目指す。

 独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構とJR東日本コンサルタンツと共同で2006年から開発を進め、実験を続けてきた。人が歩くことで床に加わる振動エネルギーを、床に組み込んだ圧電素子によって電圧に変換し、発電する仕組みだ。

 実証実験は同駅は八重洲北口の改札と改札内階段に設置(面積約25平方メートル)して行う。今回は圧電素子の形状や圧力を伝える機構を改良したほか、前回はゴムだった表面を石材のタイルに変更し、歩きやすさを向上させたという。

 今年1~3月に実施した実験では、改札を1人通過するごとの発電量は約1ワット秒。今回は10倍の約10ワット秒に引き上げ、試験終了時の発電量も開始時から9割程度までに持続させるのが目標。1日当たりの総発電量は1400キロワット秒を見込み、これはLED照明を約17時間点灯できる電力量に相当するとしている。

わがまちのミュ~:ミュージアム&アミューズ/20 秋田市立赤れんが郷土館 /秋田

11月30日12時1分配信 毎日新聞

 ◇明治の洋風建築の息吹、今に--秋田市立赤れんが郷土館(秋田)
 およそ100年前、元号が大正に変わる直前の1912(明治45)年7月、秋田銀行本店本館として完成した。81年に秋田市に寄贈され、修復を経て85年に開館。明治時代の洋風建築の息吹を今に伝える。
 外観は左右対称で、均整のとれたルネサンス様式。1階部分は白色の磁気タイル、2階部分には赤れんがが積み上げられ、端正な姿が目を引く。
 館内に足を踏み入れると、天井まで高さ約9メートルの吹き抜けの旧営業室がある。部屋の作り自体は今の銀行とさほど変わらない。だがカウンターは大理石で、シャンデリアの周りに忍冬唐草文様があしらわれるなど、細部まで行き届いた装飾。バロック様式を基調とした華やかで重厚な作りになっている。
 外装と内装で異なる様式が混じるのは、設計者が違うからだ。いずれも優れたデザインで、94年に国の重要文化財に指定された。同館の真井田宏彰学芸員は「県内でこれだけ意匠的に優れた建築物は他にない」と胸を張る。
 秋田出身の鍛金家、関谷四郎の記念室や秋田の人びとの暮らしを描き続けた版画家、勝平得之の記念館、さらに八橋人形や漆芸作品など、秋田ゆかりの伝統工芸品の展示もある。【坂本太郎】
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 ◇メモ
 85年オープン。秋田市大町3の3の21(018・864・6851)。飲食店が集まる川反地区に位置する。開館は午前9時半~午後4時半で、年末年始と展示替え期間は休館(次回は12月8~12日)。観覧料200円。中学生以下は無料。

野宮姉さんの手仕事探訪:/62 鰺ケ沢町・畳製作=工藤畳内装店 /青森

11月26日13時3分配信 毎日新聞

 ◇今の生活様式にも合わせ
 畳は日本独特の敷物だ。現存する最古の畳は、奈良・正倉院にある「御床畳(ごしょうのたたみ)」で、奈良時代に聖武天皇が寝床に敷いたものといわれる。筵(むしろ)のように薄かった畳が厚くなり、部屋全体に敷き詰められるようになったのは鎌倉時代以降らしい。
 日本家屋になくてはならない畳だが、生活様式の変化で需要は減り、後継者不足は深刻だ。「40年前は県内に400軒あった畳屋が約150軒に減った。あと10年で半分になってしまうのではないか」と危惧(きぐ)するのは、鰺ケ沢町で畳店を営む工藤清三さん(70)だ。弟の勝雄さん(67)、長男の範之さん(33)とともに畳作りの他、内装工事なども手がけている。
 同店の創業は江戸時代の寛永12(1635)年ごろで、清三さんが8代目とされる。記録が残るのは4代目からだが「初代は岡山から鰺ケ沢に来たらしい。西津軽郡の畳屋さんのほとんどがうちの流れをくんでいる」と語る。
 清三さんは高校時代から父・久三郎さんに畳作りを習った。畳は床(とこ)・表(おもて)・縁(へり)から成り、縫い合わせて作る。昔は稲わらの床も自前で作っていた。「家の新築は大体春から始まり、お盆前が畳を敷く時期で一番忙しかった。特に70年代は農家の景気が良く、家が次々に建ち、20以上の工務店から仕事が来ていた」と振り返る。
 畳の大きさは部屋によって異なり、それをぴったり仕上げるのが職人の技術だった。しかし工藤さんの店に設置された最新鋭の機械は、部屋の寸法を入力すれば畳の大きさを割り出して、ほとんど自動で畳を作り上げる。手作業なら1日5畳ほどしか作れなかったものが、20畳作れる。寺で僧侶が使う「拝敷(はいしき)」や「二畳台」、神社の「軾(ひざつき)」などの特殊な畳は今も手作りだが、それ以外はほとんどが機械製だ。
 材料も変化した。昔ながらのわら床は「湿気を吸ったり吐いたりし、日本の気候に合っている。弾力性や保温性もある」優れた素材だが、重いという欠点があり、木質ボードなどを使った軽い畳床が好まれるようになった。畳表も本来のイ草以外に、化学繊維や和紙などを使ったものが開発されている。
 「昔のものも大切だが、今の生活様式に合った仕事をしなければ」と清三さん。最近人気のある「縁なし畳」なども積極的に手がける。新たな商品づくりも模索中で、勝雄さんが考案した「六角畳」は、タイルのように敷き詰める、遊び心のある畳だ。老舗ならではのノウハウと柔軟な発想で、新たな畳ファンの開拓を期待したい。【野宮珠里】
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 ◇問い合わせ
 鰺ケ沢町・工藤畳内装店(0173・72・2351)
 (この連載は毎週水曜日に掲載しています)

新薬師寺:発掘現場の遺物、創建時の瓦や土器展示--奈良教育大  /奈良

11月19日16時0分配信 毎日新聞

 奈良時代の新薬師寺金堂と見られる建物跡が構内で見つかった奈良市の奈良教育大学教育資料館で、発掘現場で見つかった遺物の展示が始まった。東大寺と同じ型の瓦や土器など、奈良時代の大寺院の姿を想像させる内容となっている。入場無料。
 金堂基壇跡とみられる遺構の雨落ち溝からは、唐招提寺と同じ型で作られた丸瓦や、東大寺と同じ型の軒平瓦(いずれも8世紀中ごろ)などが見つかった。
 東大寺の造営と深くかかわって新薬師寺が創建されたことや、その瓦を作った工人たちの技術が唐招提寺の造営にも利用されていたことが分かる。タイルとして使われる〓(せん)は、復元すると30センチ四方、厚さ約10センチ程度の大きさ。金堂など大きな建物の床に敷かれていたと考えられるという。
 土器では、金堂の法要などで使われることの多い奈良三彩も発見。基壇跡の南約20メートルの溝の跡から見つかった瓶のような須恵器(9~10世紀)も展示した。安置されていた仏像の一部と見られる木屎漆(こくそうるし)の破片もある。
 来年1月31日まで。午後1~5時。土日、祝日休館。問い合わせは同館(0742・27・9297)。【花澤茂人】

INAX、越で水栓金具製販

11月19日8時2分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 INAXは18日、ベトナム中部のクアンナム省に水栓金具の製造・販売会社「イナックス ベトナム プラミング フィクスチャーズ」を設立したと発表した。2009年12月までに工場を稼働させ、14年に蛇口など年115万個の生産を予定する。

 同社はこれまでベトナムで衛生陶器や外壁タイルを製造しており、水栓金具を追加することで洗面所や浴室の設備全体で受注し、売り上げ拡大を狙う。同社はベトナムなど成長する海外市場を重視し、10年度までに海外売上高を07年度の3倍の240億円まで引き上げる目標を掲げている。

アイリスオーヤマ、水流噴射で洗浄する組み立て不要の「高圧洗浄機」4種

11月17日16時46分配信 nikkei TRENDYnet

 アイリスオーヤマ(本社:仙台市)は、高圧噴射水流でガンコな汚れも洗浄する高圧洗浄機4機種を2008年11月20日、全国のホームセンターなどで発売する。オープン価格。実売予想価格は、軽量タイプの「FB-501」が1万5000円、オールマイティな「FB-601」は2万円、タイヤ、ランス収納、ホース巻き取りフック付きの「FB-602」が3万2000円、強力噴射で広範囲の洗浄ができる最上位機種「FB-701」が4万7000円。

 車、外壁、網戸、タイルなどに付いた落ちにくい汚れを強力な水圧で吹き飛ばす。全機種ともハンドルなどの組み立ては不要で、作業しやすいキャスター付き。最上位機種の「FB-701」は耐圧ホースの巻き取り機能も備え、コンパクトに収納できる。

 同社製のホースリールと高圧洗浄機の使用水量の比較実験では、高圧洗浄機のほうが約75%節水でき、経済的だったという。(文/平城奈緒里=Infostand)

九州大学に残る歴史遺産

九州大学の箱崎キャンパスには、大正時代や昭和初期に建てられた建築物や巨大な壁画があります。

レトロな建物に残る貴重な遺産を訪ねました。

福岡市東区の九州大学箱崎キャンパス。

レンガを配し、装飾が施された、モダンな建物が建ち並んでいます。

キャンパスを、建築学が専門の堀賀貴教授に案内してもらいました。

赤煉瓦のレトロな建物。

1925年、大正時代に建てられたものです。

現在は、大学の事務局として使用されています。

大学内のほとんどの建物を設計したのが、当時、九州帝国大学の建築課長だった倉田謙氏です。

倉田氏の設計には、当時としては最先端の西洋の建築技術が取り入れられていました。

この旧法文学部の本館も、1925年大正時代に建てられました。

堂々とした姿が印象的な旧工学部本館の建物。

火事で消失してしまった本館を、1930年、昭和5年に再建したものです。

壁が丸みを帯びているのが特徴で、レンガではなく、タイルが使用されています。

この建物の中には、巨大な壁画も残っています。

縦2.5メートル、横5.7メートル、作者は、昭和初期に活躍した洋画家・青山熊治氏です。

当時工学部の教授だった西川氏の依頼で、会議室の装飾品として、描きました。

しかし、この作品には、青山氏のサインはありません。

実は、未完成のままで、題名もないのです。

九州大学に今も残る歴史的な遺産の数々。

すでに伊都キャンパスへの順次移転が進んでいて、学生の姿はまばらになりつつありますが、当時に思いをはせながら、学内をゆっくり散策してみるのもいいかもしれません。

[11日20時42分更新]

RKB